フィナンシャル・ウェルビーイングの時代へ
アメリカの金融消費者保護局(Consumer Financial Protection Bureau、CFPB)は、『ファイナンシャル・ウェルビーイング(FWB)』を次のように定義している[1]。
「現在および将来の金銭的な債務を十分に支払うことができ、将来の自身の経済面に安心感を持ち、人生を楽しむための選択ができる状態」
ウェルビーイング自体については、既に経営レベルでの検討事項となっているが、私がその中で根本的に議論が足りていないと考えるのが、このフィナンシャル・ウェルビーイングである。
実際、ウェルビーイング学会が四半期ごとに調査を行っている「主観的ウェルビーイング実感調査」の結果でも、ウェルビーイング実感に影響度が大きいのが、
・所得に対する主観的感情
・人生における選択の自由
とフィナンシャル・ウェルビーイングに関わる項目であることが分かっている[2]。
どうやったら、フィナンシャル・ウェルビーイングをリアルに実効性のある形で向上していけるのか、それをこれから本気で考えていきたい。
一般的には、
・ライフプランを作り、
・フィナンシャル・リテラシーを向上すること
と言われているが、話はそう単純ではないと考える。
実際これらはこれまでも主張されてきているが、国民のお金に対する意識はほとんど変わっていない[3]。
ここには、『これまでの常識を壊す力』と『強い武器』が必要である。
それを世に説いていきます。
[1] CFPB, “Financial well-being: The goal of financial education,” January 2015[2] Compass for SDGs & Society 5.0, “ウェルビーイング実感の四半期調査に見るファイナンシャル・ウェルビーイングと賃上げの重要性”, January 2024
[3] 内閣府,”国民に対する世論調査”,October 2022