小学3年生でもできる経済的自立に向けたリスキリング
お金から自由になることを、ここでは「経済的自立」と呼ぶ。正確には、「人に依存せず、かつ自分で働かなくても食べていける状態」を意味する。
引用:「お金から自由になる人生の設計書 年収にかかわらず経済的自立を実現する方法」 https://amzn.to/3HaZY3K
収入を増やすためのスキル
経済的自立を実現するためには、労働収入と資産収入を増やすことが求められる。
そのために必要なのが収入を増やすためのスキルである。残念ながら、日本の公教育や企業での教育では、このスキル育成のための体系だったプログラムが提供されていない。
私は2014年に、「問題解決のプロである戦略コンサルタントの育成プログラム」と「問題解決を高度化できるデータサイエンスの学習プログラム」を組み合わせ、独自の高度データ人財育成プログラムとして確立した。
その後、このプログラムを航空・運輸・医薬・小売・アミューズメント・機械・プロセス・自動車・化学など、業種横断で広く展開し、延べ150名以上の高度データ人財を育成した。
プログラムの卒業生は、社内で一目置かれるケースが多く、自分の希望の部署で高度な問題解決を多くの人がしている。また一部には外部からスカウトを受け、新たな企業で活躍しているケースもある。
いずれにしても、ここで得たスキルが今までできなかった仕事機会の獲得につながり、それが労働収入の増加につながっている。
さらに、ここで得られたスキルは、資産収入を増やすことにも活用できる。問題解決のテーマが、ビジネスから資産をいかに増やすか、という課題に変わっただけであり、必要なスキルは同様だからである。
10年間このような活動をする中で私は、
「このプログラムは問題解決をよりうまく行うものであり、そう考えると必ずしも高度データ人財だけのものではない。日々問題解決をやっている、すべてのビジネスパーソンに必要なものである。さらには、大学生・高校生・中学生にも、そして小学生にも必要で、そこまで広がれば、日本のデジタル競争力の向上に必ず貢献できる。そして、これこそがデジタル時代におけるリスキリングで本質的に求められているもの」
と思ったのである。
データを正しく用いることは問題解決において、たいへん重要である。
KKD(勘と経験と度胸)が強いビジネスの世界においては、経験をふりかざす先輩に唯一抵抗できる手段となる。本能に引きずられる投資の世界においては、冷徹な判断をするための武器となる。そのため、できるだけデータをうまく活用できるようになってほしい。
データを用いた問題解決の具体例
ひとつの例として、私の次女が小学3年生の時にやったデータを用いた問題解決の具体例を示す。
解くべき問題は、「ドライアイスに何をかければ、一番多く煙が出るか?」である。ダンス公演の演出でドライアイスをうまく使う、というビジネスの状況である。
世の中にこれをテーマに研究した結果がないため、実験で試してみることにした。
①「実験科学」
娘が思いつきで、実験に使う12種類の水を決めた。何を計測するかが最大に揉めたポイントであるが、最終的に30cmある高さの入れ物に、ドライアイス30gと各種の水50gを入れて、何秒で一番上まで到達するかを測ることにした。その結果は以下である。
②「データサイエンス」
この上の結果を見たら、データサイエンスが好きな人は「なんとキレイな結果なんだ。数式化したい」と感じると思う。私もそうで、さっそく筆算で重回帰式をつくってみた。
到達時間 = 10 - 7 ×(熱いもの) + 7 ×(透明でないもの) + 5 ×(炭酸が入っているもの) - 2 ×(アルコールが入っているもの)
※最初の「10」とは、水をベースとして考えるという意味
この単純な式で、上記の結果がほぼほぼ説明できることがわかった。すごい!
③「理論科学」
上記の式より、ドライアイスの煙を早く多く発生させるためには、
●熱いもの
●透明なもの
●炭酸が入っていないもの
●アルコールが入っているもの
がよいといった理論が確立した。
④「計算科学」
この理論を使うと、ドライアイスの煙を一番早く多く発生させる水を導くことができる。熱くて、透明で、炭酸が入ってなく、アルコールが入っている水。それはズバリ「熱燗」である。熱燗の場合は、1秒で到達するといったシミュレーションができる。
一方最悪は何か? 冷たくて、濁っていて、炭酸が入っていて、アルコールが入っていない水。それはズバリ、商品名でいうと「コカ・コーラ」である。コカ・コーラの場合、22秒かかってしまう。
ダンス公演で、ドライアイスで盛り上げるといったシチュエーションがあった場合に、コカ・コーラをドライアイスにかけることだけは決してやってはいけない。
このように、自分で解きたい問題があり、それをデータを用いた解き方がわかり、結果をグラフなどでわかりやすく伝えるやり方がわかれば、小学生でもデータを用いた問題解決を行うことができる。
経済的自立に興味のある方は
「お金から自由になる人生の設計書」というタイトルで講演を行います。
以下の内容について興味ある方はぜひどうぞ。
・今、個性化の時代に入り、何が大きく変わってきているのか?
・世の中の人はどんなお金の問題に直面しているのか?
・なぜお金の不安は解消されないのか?
・お金の不安を解消する根本的な解決策とは何か?
・貯蓄から投資へという岸田内閣の取り組みは正しいのか?
・経済的自立をFIREと捉えると、みちを誤る
・経済的自立には年収は関係ない
・日本は勘と経験と度胸の世界に制されている。その中でどう戦う?
・労働収入と資産収入を増やすための最終兵器
・本には書けなかったデータドリブン投資とは?
・大手ネット証券の日本株手数料無料化と新NISAをどう活かすべきか?
・宝くじ、競馬、パチンコ、株式投資、期待値はどれくらい違う?
・サッカー日本代表がスペイン代表を破ったカテナチオモデルを投資に応用する
・データドリブン投資は経済的自立を加速する。
・根本的な解決策をきちんとやれば、お金の不安は解消できる。
・個性化の時代はこれからどうなっていくのか?それに向けてどう生きるか。
https://seminars.jp/seminars/25745